心不全地域連携① ~上越地域の心不全患者さんを守る~

心不全地域連携今回は、高齢化に伴い増加の一途を辿っている心不全患者さんを診察していく上での上越地域の心不全の地域連携システムに関してお話ししたいと思います。

現在、高齢人口の増加により、確実に心不全患者さんが増えてきています。80歳以上では約10%が心不全を発症すると言われており、上越地域も例外なく高齢化が進み、総合病院における心不全患者様の入院がどんどん増えております。

そのため、病床不足が起こり、そして退院後も外来での心不全患者さんのコントロールをしていくことが専門医だけでは診切れない状況となり、病状のコントロールが悪化し、すぐに再入院を繰り返してしまうことが増えています。

その悪循環を断ち切るために立ち上げたのが『上越地域心不全連携パス』です。

詳細は、次回お伝えさせていただきますが、上越総合病院、県立中央病院の2病院が中心となり、地域の開業医の先生方、地域の訪問看護師、介護事業の方々とも連携し、心不全の患者さんの状態を診療所、在宅で細やかに把握し管理することで、状態が悪化することを未然に防ぎ、入院する状態になる前に受診し手を打つことを目標としたシステムになっています。

我々、循環器医は増加する心不全患者さんを、いかに悪化・入院させず、元気な状態で維持できるかを常に考えて診療しています。困ったときはご相談下さい。