心不全Part② ~命の危険が迫る前に~
前回、高血圧による心不全のお話をさせて頂きました。それでは心不全とは何なのか?今回はそのお話をさせて頂きたいと思います。
心臓は全身に血液を送り出すポンプの役割をしています。心不全とはそのポンプの機能が低下した状態になります。
心臓のポンプは左心室、右心室の2つに分かれており、その機能も左心室は主に血液を送り出す機能、右心室は全身を回ってきた血液を受け取る機能の2つに分かれています。
そのため、心不全の際も、全身に必要な量の血液を送れなくなる左心不全症状、受け取り切れない血液が溜まってしまう右心不全症状の2つの異常が現れます。
左心不全症状としては、疲れやすい、手足の冷感、尿量の低下(腎臓機能低下)などが起こります。
右心不全症状としては、全身のむくみ、それによる短期間の体重増加、消化管のむくみによる食欲低下、肺がむくんで水が溜まり、夜間に横になった際に呼吸困難、咳が起こります。
これらの症状を知っていれば、ご自身で心不全の兆候を早期に気づくことができます。早期に気づいて対応すれば、外来にて治すことが可能になります。
ですが気づかずに過ごしてしまうと、夜間の呼吸困難が出てきたときには、命の危険が迫り、救急車で搬送される事態となります。上記のような症状を自覚された際はいつでもご相談ください。